JF6BCC の衛星用アンテナ紹介
SO-35 Mode-B 用アンテナ
1.SO-35 のモードB用アンテナ - 実験1号
![]() |
2000年10月から、SO-35 の Voice は Mode-B になりました。その前の Parrot
Repeater の経験から、145MHz のダウンリンクは充分強力なので、ダイポールか2エレ程度で充分と考え、435MHz
側のアップリンク用にとコンパクトな八木アンテナを作ることにしました。 左はその計画書です。破れて使えなくなった折り畳み傘のシャフトをブームに使い、カバンに収納できるアンテナセットを目指しました。 |
![]() 部品 ![]() 展開状態 |
まずは 435MHz 側。JAMSAT の Web サイトにある 145MHz 4ele の寸法を 1/3
にスケールダウンして 435MHz の4エレを作りました。と言っても新調したのはブームとラジエタ以外のエレメントのみで、ラジエタとケーブル類は手持ち八木のパーツを借用しています。ただしラジエタとブームが接触する部分だけ、テープを巻いて絶縁しました。 ブームは、破れて使えなくなった折り畳み傘のシャフトを私用しています。角材を利用した今までのアンテナと同様に、ドリルで穴をあけてエレメントを通し、輪ゴムで固定します。工作がヘタで水平が揃いませんでしたが、まあご愛嬌 (^^;)。エレメントが傘の収納袋より長いので、綺麗に収納することはできませんでしたが、カバンのポケットにスルっと収まるようにできました。SWR もほぼ1と良好です。
|
| 続いて 145MHz 側、収納サイズを小さくするためと、SO-35
のダウンリンクが C501 の 10cm 足らずのホイップで聞こえた実績から、とりあえずダイポールにします。手持ちの材料でこのようなアンテナを作りました。
|
![]() 収納状態です。 |
![]() 傘の先端キャップの固定ネジを使って固定します。 |
| 手持ち八木のように、両方のエレメントを組み付けますと、それらしいアンテナができあがりました。 さて、実際にこのアンテナを使い、2W 送信で SO-35 の Mode-B に挑戦してみたのですが…結果は散々、パスのうち数回、自分の信号のカケラが受信できただけでした。Mode-B の Uplink になる 436MHz 帯は、日本国内を中心に多数の違法局が使用しているようで、その QRM はむしろ Mode-J よりひどいようなのです。違法局側も、元々あまり飛ばない 430MHz 帯なので、良いアンテナと数百ワットのハイパワーを使っているのでしょうね。そんな中、2W と4エレは非力に過ぎたのかも知れません。 |
![]() |
また、このアンテナを使って送信する際、SWR が時々異様に高くなる現象がありました。同軸なりエレメントなり断線しているような感じです。色々試した結果、ブームの穴からラジエタを抜いて 1mm ほど浮かせると安定することがわかりました。どうも、金属製のブームにラジエタエレメントを挿しこんでいるが、その中点がブームの中央にちゃんと来ていないことと、テープによる絶縁がうまく効いていないことが原因にあるようです。
ラジエタは、絶縁物のブームに空けた穴に挿しこんで使うことを前提とした構造になっていて、電圧ゼロの中点はブームの外側に来るようになっています。テープで絶縁したとは言え、金属製のブーム内にホットな部分が入るのはマズいのでしょう。対策としては、金属製ブームの中央に電圧ゼロの点が来るようなこう象のラジエタに変更すれば良さそうですが、この時点ではいい案が浮かばず、また4エレの非力さを実感した後では、改良する意欲が吹っ飛んでしまいました。
![]() |
とりあえず、金属ブームの影響を排除するために、手持ち八木を作った際に余った材料で絶縁物のブームを作り、こちらにエレメント類を組み付けて作り直してみました。 これで 2W で再度挑戦…するものの、やはり非力に過ぎました。 |
2.手持ち八木アンテナをアレンジして再挑戦
| 2W と4エレでは QRM に勝てない!。とにかく Mode-B
での交信を成功させたい一心から、10W 機と手持ち八木をアレンジした「最強構成」で SO-35 の Mode-B
に再挑戦しました。 手持ち八木は Mode-J を念頭に作ってあり、435MHz 側は受信用で能力的に不足していなかったことから6エレにしてありましたが、これをブーム一杯まで使って8エレ化しました。また 145MHz 側は4エレですが、SO-35 のダウンリンクはホイップでも受信可能なほど強力なので、4エレのラジエタだけを使うことにしました。写真はセットアップが終わったアンテナです。 |
![]() |
三脚で固定した手持ち八木の反対側には、送信用の 435MHz モービル機(10W) と受信用の C-501 がセットしてあります。見るからにアンパランスな構成のアンテナシステムです (^^;)。
![]() |
2000/10/14、このアンテナで SO-35 の Mode-B に挑戦!。結果は…GOOD!。週末の
18 時頃で QRM がさほど厳しくないと言う条件も手伝って、10W
でも自分の声がしっかり返ってきます。6 QSO に成功!。 とは言え、今までの手持ち八木& Mode-J であれば、衛星からの信号強度が最大になる方向へアンテナを向け、そこで送信しながら偏波面を回転して、自分の信号の明瞭度が最大になるようにしていた訳ですが、このアンテナの場合、受信はダイポールですので指向性が出ませんから、受信信号の強度を頼りにアンテナの方位と仰角を決めることができません。そのため、PDA を使って計算・表示した方位と仰角を頼りに、アンテナを「見えない」衛星にしっかり正対させる必要があり、苦労しました。 QRM さえなければ、数 W のパワーと4エレ程度でも充分使い物になるんでしょうけどねぇ。送信周波数側でドプラーシフトの補正も必要だし、残念ですが SO-35 の Mode-B は、UO-14 や AO-27 の Mode-J ほど気軽にはいかないようです。 |
もっとも、30W なり 50W なりのパワーをかけることができれば、手持ちの4エレでも SO-35 の QRM をある程度破ることはできるんじゃないかと思います。コンパクトな4エレは場所を取りませんし、モービル運用なら電源にも困らないでしょうから、今度はそういう使い方の可能性を探ってみたいですね。一応2アマなので 50W まで出せますから…でも実験するには設備が無いですけど。
SO-35 の Voice の可視時間は、当分の間夕方ですので、平日に QRV するのはちょっと無理があります。1日に1回しか使えませんから実験項目も絞らないといけませんしね。まあ、いずれにしてもまた次の週末にがんばってみたいと思います。
3.実験 1号アンテナも捨てたものじゃない
10/20 追試結果
![]() |
10/19の18:00頃のパスに、4エレ八木アンテナと FT-73 の 2W 送信で SO-35 の Mode-B に再挑戦してみたところ、AOS 後しばらくは自分の返り信号は確認できなかったのですが、仰角30度以上になったあたりから、ちゃんと自分の声が聞こえるようになり、4 QSO に成功しました。違法局からの QRM が前回ほどひどくなかったのが主な理由だと思いますが、平日でも18時台だと、トラッカーの帰宅ラッシュも終わるのでしょうか?。いずれにしても、SO-35 の Mode-B は、違法運用の QRM さえなければ、4エレと2Wと言う貧弱な設備でもアップリンクができるということですね。しかも受信は C-501 と付属の 10cm 足らずのホイップ、しかも胸ポケットに入れた状態で使ったのですから。 4エレとは言え外部アンテナが必要なだけ、地上の FM レピータ局運用ほど手軽とは言えませんが、このレベルの設備でも交信が可能だということは驚きでした。平日の18時台のパスは、案外ねらい目かも知れませんね。 |
Posted and Edited by 今石良寛 Yoshihiro Imaishi.
mailto:imaishi@dream.com
★警告と周知:(1)このホームページに掲載されている記事を、ホームページ作者及び記事作成者の許可なく、転載・引用することを禁じます。(2)このホームページへリンクを貼る場合、事前の連絡と承諾は不必要ですが、リンクを張った際にはご一報下さい。ホームページ作者は、当ホームページへのリンクを拒否する権利を保留します。
★免責事項:(1)このホームページで使用されているGIF画像は、ホームページスペースの運営会社が自動的に付加するものを除き、米ユニシス社のライセンスを受けた Microsift Paint によって作成されたものです。ホームページスペースの運営会社が自動的に付加する画像データについては、このホームページ作者の責任範囲外であり、これに伴う全ての権利的諸問題について一切の責任を負わないことを周知します。(2)掲載されている内容は全て、その記事が作成された時点の記事作成者の機器・ソフト環境等に依存したものです。記事内容に街頭しない機種・ソフト環境での動作保証するものではありません。(3)本ホームページに掲載された記事を利用することによる故障・トラブルその他について、ホームページ作者と記事の作成者は一切の責任を負いません。
★その他:(1)MS, Microsoft, ActiveSync,Outlook, Pocket Outlook, Windows,WindowsCEは、米Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。その他、記載されている会社名・製品名は、各社の商標および登録商標です。